現預金20万の会社でまずやった固定費圧縮。2拠点を1拠点にしたら一気に変わった話。
前回は入社初日の現実を書きました。
今回はそこから最初に手をつけた固定費の圧縮について。お金がない会社が生き残るためにまずやるべきことを、実体験をもとに具体的に書きます。
固定費から手をつけた理由
経営状況を把握した時、真っ先に考えたのは「毎月の出血をどう止めるか」でした。現預金は20万円しかない。売上があっても、出ていくお金が多すぎれば会社は死ぬ。
この時、自分の頭の中にあったのは「バケツと水」のイメージでした。
バケツに水を溜めるとします。売上は蛇口から出てくる水です。固定費や変動費はバケツに空いた穴。穴が多ければ多いほど、蛇口をいくら開いても水は溜まらない。もしくは、減っていく。
売上を上げること(蛇口を捻ること)は大事です。でも穴が空いたままでは意味がない。まず穴を塞がないといけない。だから固定費の圧縮から手をつけました。
このバケツのイメージは、今でも経営の基本として自分の中にあります。売上が上がっても利益が残らない会社は、たいてい穴が多すぎるバケツです。
謎に2拠点あった事務所を1拠点に統合した
会社の状況を整理していて最初に気づいたのが、事務所が2拠点あるということでした。なぜ2拠点なのかというと過去の事業規模(従業員20名以上いた)頃の名残でいまだに2拠点のままだった。(現在2名)
2拠点を維持するということは、家賃・光熱費・通信費・各種契約が全部2倍かかっているわけです。即断で1拠点に統合しました。
これだけで連鎖的にいくつものコストが削減できました。
・事務所の家賃が1拠点分に
・複合機が2台→1台に(リース料が半減)
・フォークリフトのリースを1台減らせた
・光熱費が大幅削減
・電話契約を1拠点にまとめられた
1つの決断が、複数のコスト削減につながった。これは正直、やってみるまで気づかなかった効果でした。
拠点統合で大変だったこと
ただ、拠点統合は簡単ではありませんでした。荷物や資材の移動、取引先への住所変更連絡、各種契約の解約手続き。やることが山ほどあった。
社員2人と自分の3人でこなしていたので、通常の仕事をしながらの作業は正直きつかった。でも、ここを乗り越えないと先がないという状況だったので、やるしかなかった。
固定費圧縮で一番大事にした考え方「未来費用は削らない」
固定費を削る時に、自分の中で一つ大事にしていた考え方があります。それは「未来費用は削らない」ということです。
固定費の中には、削ると今は楽になるけど、将来の売上を下げてしまうものがあります。バケツの穴を塞ごうとして、誤って蛇口も閉めてしまうイメージです。そういうものは、どれだけお金が苦しくても手をつけてはいけないと判断しました。
削ってはいけない固定費の考え方
・社員への給与→削るとモチベーションが下がる→売上低下を招く
・広告宣伝費→削ると新規客が来なくなる→売上低下を招く
すなわち、売上低下を招く可能性があるものは今は削るべきではない。
特に社員への給与は絶対に削りませんでした。自分の給料はほぼゼロの時期もあったけど、社員2人への支払いだけは死守しました。零細企業で社員2人しかいない状況で、モチベーションが落ちたら売上への影響は直結します。給与を削って短期的にお金を残しても、売上が下がれば意味がない。
コスト削減は「何を削るか」より「何を削らないか」の方が重要だと今でも思っています。
固定費圧縮の結果
拠点統合を含む固定費の見直しによって、毎月の出ていくお金を大幅に減らすことができました。現預金20万円という状況で、この圧縮ができたことで少しだけ時間を稼げた。その時間が次の手を打つ余裕になりました。
次回は変動費の圧縮について書きます。仕入れを一旦止めるという、ちょっと大胆な決断をした話です。



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