給料ほぼゼロで1年間耐えた。貯蓄が減り続ける不安の中で、ひたすら動き続けた。
そして迎えた1期目の決算。その瞬間のことを書きます。
正直、赤字だと思っていた
決算を迎える前、自分の中では「赤字だろうな」という肌感覚がありました。
1年間やってきたことは、固定費の圧縮、変動費の削減、既存客への営業。コスト削減に集中していたぶん、売上は下がっているだろうという感覚があった。バケツの穴は塞いだかもしれないけど、同時に蛇口の水量も落ちているんじゃないか。そういう不安が正直ありました。
だから決算書を見る前は、どのくらい赤字なのかを覚悟していました。黒字を期待していなかった。
「まじか!」だった。
税理士から決算書を受け取って、数字を確認した瞬間の第一声は「まじか!」でした。
黒字だった。しかも150万円の黒字。
ただ、やっぱり売上は過去最低でした。数字だけ見れば、会社の規模は縮んでいる。でも、利益は出ていた。バケツの穴を塞ぐことに集中した結果、売上が下がっても利益が残る体質に変わっていたんです。
売上:過去最低
でも利益:150万円の黒字
穴を塞いだことで、少ない水でもバケツに溜まるようになっていた。
この瞬間、バケツと蛇口の考え方が正しかったと確信しました。売上より先に利益体質を作ること。それが経営再建の正しい順番だったと。
妻と親友に速攻で報告した
黒字を確認した瞬間、真っ先にしたのは妻と親友への連絡でした。「黒ったぞ!」と。
給料ゼロの1年間を一緒に耐えてくれた妻。宅飲みで愚痴を全部聞いてくれた親友。この2人には絶対に報告したかった。
妻の反応は「よかった」というシンプルな一言でした。でも、その一言の重さは誰よりもわかっていました。1年間、何も言わずに支えてくれていた。その妻からの「よかった」は、どんな言葉より響きました。
親友は一緒に喜んでくれました。宅飲みで愚痴を聞いてくれていた彼が、一番自分の苦労を知っている。だから一緒に喜んでもらえた時は、本当にうれしかった。
150万円という数字をどう受け止めたか
150万円の黒字という数字は、客観的に見れば小さい数字です。借金は5000万円ある。返済には程遠い。でも、その時の自分にとっては十分すぎる数字でした。
出口の見えないトンネルの中にいたはずが、うっすら光が見えた感じ。そういう感覚でした。
黒字になれたということは、この方向で続ければ良くなるということ。やっていることは間違っていなかったということ。その確信が持てただけで、十分でした。
黒字になった瞬間、頭の中がクリアになった
1期目の黒字が確定した瞬間、不思議なことが起きました。それまで頭の中にあったモヤモヤが、一気に消えたんです。
「これでいいのか」「本当に黒字になれるのか」「このままじゃまずいんじゃないか」。そういう漠然とした不安が、全部消えた。
代わりに頭の中に残ったのは、シンプルな方針でした。
・5Sを継続して品質を上げ続ける
・売上アップに専念する
・この2つをやり続ければ、もっと良くなる
それだけ。すごくシンプルになった。不安が消えて、やるべきことだけが見えた。黒字という結果が、頭の中を整理してくれた。
「なんかやれそうな気がする」という感覚が、初めて本当の意味で持てた瞬間でした。
第一段階クリア。次のステージへ
1期目の黒字は、あくまで第一段階のクリアでした。借金はまだある。売上は過去最低。経済的にはまだまだしんどい状況が続く。
でも、方向性は正しかった。やり続ければ良くなる。その確信が持てた。それだけで、2期目に向かうエンジンが全開になりました。
次回は、150万円の黒字が出ても安心できなかった理由について書きます。利益とキャッシュは別物。黒字倒産という言葉があるように、経営で本当に大事なのはキャッシュベースの管理だということを、身をもって学んだ話です。



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