固定費とは何か、深掘りします。月額だけで管理していると会社の本当の固定費は見えない。

再建実践編

あなたは自社の固定費を正確に把握できていますか?
月額のリース代だけを固定費だと思っていると、本当の固定費は見えてこない。年間で出ていく費用を月割りにする管理方法と、固定費削減の実践を書きます。

固定費と変動費の違い

まず基本から整理します。固定費と変動費の違いはこうです。

固定費:売上に比例せず、毎月一定額かかる費用

例)家賃・人件費・リース代・サブスク代・光熱費の基本料など

変動費:売上と比例して増減する費用

例)仕入れ代・外注費・販売手数料など

固定費は売上がゼロでも発生し続ける。だから固定費の把握と管理は、経営の基本中の基本です。

うちの会社の固定費、全部出してみた

うちの会社の固定費を具体的に挙げてみます。

・土地の賃借料

・フォークリフトのリース代

・社用車のリース代

・人件費(正社員の給料)

・電気・ガス・水道

・税理士さんの顧問料

・WiFi契約

・複合機のリース代

これだけ見ると、毎月の金額を足せば固定費がわかると思いがちです。でも実はそれだけでは本当の固定費は見えてこない。

月額だけで管理していると落とし穴がある

例えばフォークリフトのリース代は月23,000円です。でも毎年、保守点検が必要で1台あたり約20万円かかります。この年間の点検費用を月割りにすると、約16,667円になる。

月々のリース代23,000円

年間保守点検料(約20万円)の月割り16,667円

フォークリフト1台の本当の月の固定費約39,667円

月額だけで管理していると23,000円だけど、実態は約40,000円。この差を把握しているかどうかで、経営判断が全然変わってくる。

年間の点検費用を月割りにせずに管理していた場合:

→ 黒字のはずなのに黒字にならない、なんでだ?となる

→ 急な出費として資金繰りが苦しくなる

→ 実態と数字のズレが生まれる

年間で確実に出ていくものは全部月割りにして固定費に入れる。これが鉄則です。

本当の固定費の洗い出し方

本当の固定費を把握するためのステップはこうなります。

① まず固定で出ていく支出を全部書き出す

② 一つひとつの項目を深掘りして確認する

③ 「月額以外で出ていく費用はないか?」という目線で見る

(年間点検料・更新料・保険料など)

④ 年間で出ていく費用を12で割って月割りにする

⑤ 全部足したものが本当の月の固定費

この作業をやってみると、思っていたより固定費が多かったという会社がほとんどだと思います。見えていなかった固定費が見えてくる。

固定費が見えたら、削減を考える

本当の固定費が把握できたら、次は削減です。一つひとつの項目に対して問いかけてみてください。

・この契約、本当に必要か?

・能力や満足度が変わらず安くなる方法はないか?

・この契約はオーバースペックじゃないか?

・もっと安い代替サービスはないか?

固定費削減の一番の魅力は、一度削減してしまえば効果が持続することです。毎月ずっと削減効果が続く。半年に一度見直すことで、年間で見た時の効果は大きい。

削減できた固定費を売上に換算するとモチベーションが上がる

自分が意識していた一つの工夫を紹介します。削減できた固定費を自社の利益率と照らし合わせて、売上に換算することです。

以前書いたように、うちの利益率から換算すると月10万円の固定費削減は年間480万円の売上と同等の価値があります。この変換をするだけで、固定費削減のモチベーションが一気に上がる。

月3万円の固定費削減に成功した場合:

→ 年間36万円の削減

→ 利益率から換算すると年間100万円以上の売上と同等

数字に変換することで、小さな削減でも大きな達成感が生まれる。

まず固定費の洗い出しから始めてみてください。月額だけでなく年間で出ていく費用も含めた本当の固定費が見えてくるはずです。


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