「黒字1500万円」と聞いたら、会社のお財布に1500万円が増えると思いませんか?
実は全然違います。数字の裏側を正直に公開します。財務を知らないと気が大きくなって痛い目を見る、という話を書きます。
1500万円黒字が見えた時、一時的に嬉しかった
3期目の決算で1500万円の黒字が見えてきた時、シンプルに嬉しかった。1期目150万円・2期目450万円から積み上げてきた結果が出てきた感覚で、気持ち的にも楽になった。一時的に。
でも、「一時的に」というのがポイントです。冷静に数字を紐解いていくと、手放しでは喜べない理由がいくつも出てきた。
理由① 特需ビジネスだから慢心したら仕事がなくなる
農業用ハウスのメンテナンスは、結局「特需」という分類の仕事です。毎月固定で入ってくる仕事じゃない。最悪、仕事がゼロになることだってありえる。
毎月固定の収入がある仕事:慢心しても一定の収入は入ってくる
特需ビジネス:慢心した瞬間に仕事がなくなる可能性がある
だから、良い数字が出た時こそ気を引き締めないといけない。
理由② ナフサショックが直撃している
さらに今、ナフサショックの影響で農業用資材が35%以上値上がりしている。フィルムに至っては入ってくる見込みすらない状況です。
・資材が35%以上値上がり → 仕入れコストが増加
・フィルムの入荷見込みなし → 営業できない
・お客さん側も張り替えを控える → 需要が落ちる
黒字が出た3期目の勢いのまま4期目も、とはいかない状況が確定している。だから喜んでいる場合じゃない。
理由③「黒字1500万円」が手元に残るわけじゃない
一番大事な話がここです。黒字1500万円というのは、会社のお財布に1500万円が増えるという意味じゃない。
実際の計算はこうなります。
税引前利益(黒字)+1,500万円
借入金の元本返済(決算書に載らないキャッシュアウト)-約400万円
減価償却費(決算書に載るが実際は出ていかない)+微々たる金額
法人税・住民税等-約350万円
実際に会社に残るお金(概算)≒750万円
1500万円の黒字が、実際には約750万円になる。半分です。
ポイントは借入金の元本返済。毎月コツコツ借金を返しているその金額は、決算書の費用には載らない。だから利益として計上されるけど、実際にはキャッシュが出ていっている。この差が意外と大きい。
財務の知識がないと気が大きくなる
もし財務を知らずに「黒字1500万円!やったー!」となっていたら、気が大きくなって無駄遣いをしたくなる気持ちになっていたと思う。
でも実態を知っていれば、冷静でいられる。実際に会社に残るのは約750万円。そこからナフサショックへの対策費用、設備投資、将来のキャッシュ積み上げを考えると、浮かれている場合じゃない。
財務を知らない → 黒字1500万円!気が大きくなる → 無駄遣いしてしまう
財務を知っている → 実態は750万円 → 冷静に次の手を考えられる
財務の知識は、目的地に向かうための地図のようなもの。
地図がなければ、どこに向かっているかわからなくなる。
黒字は通過点。浮かれず、慢心せず
黒字1500万円は、確かに嬉しい。3年間積み上げてきた結果です。でも、これは通過点に過ぎない。
特需ビジネスの怖さ、ナフサショックの影響、数字の裏側のリアル。これを全部理解した上で、次の手を考え続けることが経営者の仕事だと思ってる。
浮かれず、慢心せず。良い数字が出た時こそ、一番冷静でいないといけない。



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