本業は農業用ハウスのメンテナンスと資材販売です。なのに、自分で農業を始めました。
なぜそうしたのか。農業を始めて何が変わったのか。リアルに書きます。
農業を始めようと動き出したのは2期目の秋
農業を始めようと具体的に動き出したのは、2期目の秋頃でした。経営再建がある程度軌道に乗り始めて、次の手を考えていた時期です。
頭にあったのはシンプルな疑問でした。農業用資材を売っている会社なのに、農業のことをほとんど知らない。お客さんである農家さんが何に困っているか、何を求めているか、本当の意味でわかっているのか?という疑問です。
知識として農業のことは学べます。でも、実際にやってみないとわからないことがある。農家さんの気持ちは、農業をやってみないとわからないと思いました。
農業を始めた3つの理由
農業を始めた理由は、大きく3つありました。
① 農家さんの気持ちを知るため
本業のお客さんである農家さんが何に困っているか、実際にやってみて理解したかった。
② 低投資でスタートできる環境があった
本業でハウスのメンテナンスができるため、ボロボロのハウスを自分で直して使える。他の人より圧倒的に低コストで始められる。
③ 倒産リスクへのヘッジ
本業が万が一うまくいかなかった時のリスクヘッジとして、別の収入源を持っておきたかった。
この3つが重なって、農業副業という選択肢が自然に浮かび上がりました。
ボロボロのハウスを借りることにした
農業をやるにはハウスが必要です。新しいハウスを建てれば数百万円かかる。でも、自分にはそんなお金はない。
そこで考えたのが、使われていないボロボロのハウスを借りて、自分で直して使うという方法でした。本業でハウスのメンテナンスをやっているので、自分で直す技術はある。材料費だけで済む。他の人なら高額な初期投資が必要な農業を、圧倒的に低コストで始められる。
地主さんに正式にお話をさせてもらって、1反ほどの面積があるハウスを借りることができました。ボロボロではあるけど、自分で直せる。これが農業副業のスタートでした。
実際にやってみて農家さんへの尊敬が湧いた
農業を始めてみて、最初に感じたのは農家さんへの尊敬でした。
農業は休みがありません。作物は毎日世話が必要です。天気や気候に左右される。暑い日も、寒い日も、雨の日も、やることがある。自分でやってみて初めて、農家さんがどれだけ大変な仕事をしているかを実感しました。
本業で農家さんのところに行っていた時は、表面的にしかわかっていなかった。でも実際にやってみると、農家さんの苦労が肌でわかる。「この資材があれば助かる」「この作業が一番しんどい」という感覚が、自分の中に入ってきました。
この理解が、本業での提案の質を確実に上げてくれています。農家さんの目線で話せるようになった。それだけで、コミュニケーションが変わりました。
楽しさも感じた
農業は大変だと書きました。でも同時に、楽しさも感じました。
種を蒔いて、芽が出て、育っていく。自分が世話をした作物が形になっていく。そのプロセスに、仕事とは違う種類の達成感がありました。今は葉物野菜を育てています。毎日少しずつ成長していく様子を見ていると、経営の「小さいことを積み上げる」という感覚と重なって見えることもあります。
人脈に恵まれて販路を獲得できた
農業を始めてしばらくすると、人脈に恵まれて販路を獲得することができました。作った野菜を売れる場所ができた。これが収益化につながりました。
黒字になった時の感想は、正直あまり何も感じませんでした。理由はシンプルで、低投資でスタートできていることが黒字になりやすい構造を作っていたからです。ボロボロのハウスを自分で直して、材料費だけで始めた農業が黒字になるのは、ある意味当然の結果でもありました。
低投資でスタート → 固定費が少ない → 黒字になりやすい構造
これは経営再建で学んだ「利益体質を作る」という考え方と同じ。
副業でも経営の基本は変わらない。
農業副業から本業への好循環
農業副業を始めたことで、本業との好循環が生まれています。農業をやっているから農家さんの気持ちがわかる。農家さんの気持ちがわかるから、本業での提案の質が上がる。提案の質が上がるから、信頼が積み上がる。
農業副業は収益だけが目的じゃありませんでした。農家さんの目線を持つこと、リスクヘッジ、低投資での経験積み上げ。全部が繋がって、今の自分の土台になっています。
次回は、農業副業でボロボロのハウスを実際にどう直したか。本業スキルを副業に活かした具体的な話を書きます。



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