家業を継いだばかりのあなた、最初の1年で何から手をつけようとしていますか?
売上アップ?新規事業?それは後でいい。崖っぷちから始めた3年間で学んだ、最初の1年の正しい動き方を書きます。
なぜ最初の1年で失敗しなかったのか。崖っぷちすぎたから
結論から言うと、自分は最初の1年で大きな失敗をしていない。でも、その理由が面白くて、崖っぷちすぎたから必然的に正しい順番になっただけです。
現預金20万円・借金5000万円・倒産寸前という状況では、選択肢がなかった。派手なことをやってる余裕が一切なかった。だから自然と、やるべき順番になっていた。
崖っぷちじゃない後継者ほど危ない。
余裕があると「さあ、売上を伸ばすぞ」という方向に動きがちだから。
でも順番が違う。まず状態の把握から始めないといけない。
最初の1年でやるべきこと、正しい順番はこれ
3年間を振り返って、後継者が最初の1年でやるべきことの正しい順番はこうなると思ってる。
1
現状把握:数字・人・モノ・仕事の状態を全部確認する
2
把握できる能力を身につける:決算書を読む・財務を学ぶ
3
固定費を下げる:出血を止める・バケツの穴を塞ぐ
4
問題をコツコツ潰していく:一つひとつ地道に改善する
この順番でやること。売上アップや新規事業は、この4つが終わってからでいい。
①現状把握。これが全ての土台になる
最初にやるべきことは、現状の把握です。数字・人・モノ・仕事の状態を全部確認する。
自分の場合、ここが遅れた。義両親への遠慮があって数字の確認を先送りにしてしまった。今思えばこれが唯一の後悔です。遠慮している場合じゃない。継いだ瞬間から全部確認する。
確認すべきこと:
・決算書の内容(現預金・借金・売上・利益)
・毎月の固定費はいくらか
・どんな仕事が利益を生んでいるか
・工具・在庫・設備の状態
・社員さんの状況
②把握できる能力を身につける。決算書から逃げるな
現状を把握しようとしても、決算書が読めないとわからない。だから同時進行で、財務を学ぶことが必要です。
YouTubeでもVoicyでも、今は学べるコンテンツがたくさんある。完璧に理解しなくていい。自分の会社の数字と照らし合わせながら、少しずつ読めるようになっていく。実践と学びを組み合わせることで、理解が深まっていく。
③固定費を下げる。出血を止めることが最優先
状態が把握できたら、次は出血を止めることです。固定費を下げる。
売上を上げることより、先に固定費を下げる。バケツに穴が空いた状態で水を注いでも、どんどん漏れていく。まず穴を塞いでから、水を増やす順番が正しい。
売上アップから手をつける → バケツの穴から利益が漏れ続ける → 消耗するだけ
固定費削減から手をつける → 穴が塞がる → 少ない売上でも利益が残る
この順番の違いが、1年後の結果に大きく影響する。
④問題をコツコツ潰していく。一発逆転はない
現状把握・財務理解・固定費削減が進んだら、あとは問題を一つひとつ潰していくだけ。
一発逆転はない。でも、問題を一つ潰すたびに会社が少しずつ良くなっていく。その積み上げが、1年後・2年後・3年後の結果になる。自分の場合、1期目150万円・2期目450万円・3期目1500万円と積み上がってきた。全部コツコツの積み上げの結果です。
どんな経営状況でも「現状把握」だけは共通してやるべき
この記事を読んでくれている人には、いろんな状況があると思う。そこそこ経営できている人、経営状況がめちゃくちゃ良い人、崖っぷちってほどではない人。いろんな状況があって当然です。
でも、どんな状況であっても共通して言えることが一つある。現状把握に注力した方がいいということです。
・数字を読み解く(決算書・毎月のキャッシュ・売上・利益)
・実態との乖離はないか確認する
・社員さんの雰囲気・モチベーションを確認する
まずはここから。どんな経営状況でも変わらない。
経営の現状把握は、毎年の健康診断と同じ
なぜ現状把握がそこまで大事かというと、人間の体に例えるとわかりやすい。
「健康っぽい」と思っていても、どこか悪くなっていることがある。でも毎年ちゃんと健康診断に行くから、早期に発見できる。手遅れになってからでは、治るものも治らない。
健康診断をサボる → 異常に気づかない → 手遅れになってから発覚
毎年健康診断に行く → 早期発見 → 早めに対処できる
経営の現状把握も全く同じ。
良い時こそ、しっかり数字を見る習慣を持ち続けてほしい。
余力があれば社員さんとの関係構築も
現状把握ができたら、余力があれば社員さんとのコミュニケーションにも注力してほしい。現場の声を聞きやすい関係を作ること。社員さんが「この人には本音を言える」と思ってくれると、数字だけではわからない実態が見えてくる。
現状把握+社員さんとの関係構築。この2つが揃えば、経営の土台として十分すぎるほどです。最初の1年は、この2つだけに集中するくらいでいい。崖っぷちから始めた自分が証明した、最初の1年の正しい動き方です。


コメント