家業継承をして3年。やらかしたこと、やらなくてよかったこと、両方ある。
同じ境遇の後継者に伝えたい、絶対にやってはいけないことを書きます。ただし一発逆転はない(笑)。
NG① 数字の確認を先送りにすること
入社当初にやらかしたことがある。数字の確認にしばらく踏み切れなかったことです。
義理の両親の会社だったから、数字を把握することに気を遣ってしまった。正確に言うと、「見るのが怖い」というより「見られたくないだろうな」という気持ちが強かった。義父・義母の会社の内情を全部把握することへの遠慮がありました。
でも今思い返すと、速攻で数字の確認体制に入っておけばよかった。状況を知らないまま動いても、判断が全部ブレる。病気と一緒で、状態を把握しないと治療できない。
数字を確認するのが遅れた → 判断の根拠がない状態が続く
→ 何から手をつければいいかわからない
→ 動きが遅れる → 貴重な時間を無駄にする
遠慮してる場合じゃない。継いだ瞬間から数字と向き合うべきだった。
家業継承で一番最初にやるべきことは、遠慮なく数字を全部確認すること。怖くても、気を遣っても、やるしかない。これが後継者として最初にやるべき仕事です。
NG② 売上アップから先に手をつけること
後継者がやりがちで、絶対にやってはいけないことがある。それが売上を先に追うことです。
自分は入社後、先に売上を伸ばそうとしなかった。これが結果的に正解でした。なぜかというと、バケツに穴が空いている状態で売上を伸ばしても、利益が残りづらいからです。
売上アップから手をつけた場合(想定):
・売上は上がるかもしれない
・でもバケツの穴がそのまま → 利益が残らない
・頑張っているのに数字が良くならない → 心が折れる
実際にやったこと:
・まず固定費・変動費を削って穴を塞ぐ
・利益体質を作ってから売上を伸ばす
・結果的に1期目から黒字化できた
もし売上アップから手をつけていたら、疲弊するだけで利益が出ずに心が折れていたと思う。先にコスト削減で穴を塞いだからこそ、少ない売上でも利益が残る体質になれた。
NG③ 費用をかけた売上アップ・新規事業に手を出すこと
もう一つのNGが、費用をかけた売上アップや新規事業に手を出すことです。
経営が苦しい状況で「新しいことをやれば変わるかもしれない」という発想は理解できる。でも、体力がない状態で費用をかけた施策に手を出すと、失敗した時のダメージが大きすぎる。
キャッシュが少ない状態で費用をかける → 失敗するとキャッシュが枯れる
→ 即死のリスクが上がる
正しい順番:まずキャッシュを守る → 体力をつける → 余裕が出てから新しいことをやる
まずは状況を把握して、バケツの穴を塞ぐ。これだけに集中する。費用をかけた施策や新規事業は、体力がついてからでいい。その順番を間違えると、取り返しがつかないことになりかねない。
後継者へ。一発逆転はない
最後に、これだけは伝えておきたい。一発逆転はない(笑)。
「これをやれば一気に良くなる」という魔法は存在しない。SNSで「〇〇で売上10倍」みたいな話を見ても、信じないでほしい。少なくとも、体力がない状態でそれに飛びつくのは危険です。
地道に、小さいことを積み上げる。数字を把握して、コストを削って、少しずつ利益体質を作っていく。それしかない。
でも、その地道な積み上げが3年経つと、1500万円の黒字になった。一発逆転はないけど、積み上げには確実に力がある。自分がその証明です。



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