値上げラッシュの時代に中小企業が価格転嫁するための考え方。値上げしてもお客さんから文句は来なかった話。

後継者・経営者へのメッセージ編

値上げをためらっていませんか?
資材が30%以上値上がりした今、価格転嫁せずに自社で吸収することは経営を壊します。値上げしてもお客さんから文句が来なかった実体験を書きます。

価格転嫁せずに自社で吸収することはお勧めできない

まず結論から言います。値上がりした分を価格転嫁せずに自社で吸収することは、絶対にお勧めできません。

理由はシンプルです。

仕入れが値上がりする → 価格転嫁しない → 粗利率が爆下がりする

→ 営業利益が著しく下がる

→ 会社に残るお金が減る

→ 経営が苦しくなる

粗利率と営業利益率は経営で最も重要な数字。それを自ら削ることはしてはいけない。

「お客さんに申し訳ない」という気持ちはわかります。でも自分の身を削いでまで値上げを我慢することは、長期的に会社を弱くします。

実際にやった2つの値上げ

うちの会社で実際にやった値上げは2種類あります。

① 加工賃の単価交渉(2年連続で実施)

→ 2回とも単価アップを実現できた

→ 詳細は単価交渉の記事を参照

② 農業用資材の価格転嫁

→ 毎年15%の値上がりに加え、今年のナフサショックで30%以上の値上がり

→ お客さんへ迅速に連絡して値上げ時期を伝えた

単価交渉は気が重くてなかなか行きにくい。でも交渉して得た単価アップは、会社の利益に大きく貢献しました。

値上げ時のお客さんへの対応。迅速に・選択肢を与える

資材の値上がりをお客さんに伝える時、やれることを全部やりました。

1

値上がりの時期を迅速にお客さんに連絡する

2

「〇月〇日以降、値上がりします」と明確に伝える

3

「値上げ前に連絡いただければ旧価格で対応します」と選択肢を与える

この3ステップだけです。お客さんに選ぶ余地を与えることで、お互いの落とし所を作ることができました。

値上げしてもお客さんから文句は来なかった

正直に言います。値上げしてもお客さんから文句を言われたことはありません。

なぜかというと、この値上げラッシュの世界情勢をお客さんも理解しているからです。「世知辛いねー」という言葉はよく耳にしました。みんな値上がりを肌感覚でわかっているんです。

値上げを迅速に伝えた結果:

・文句を言われることはなかった

・値上げ前に注文してくれたお客さんから「早く教えてくれてありがとう」と言われた

・お互いの落とし所を作れた

むしろ早めに情報を共有することで、信頼関係が深まった感覚があります。

値上げをためらっている経営者へ

値上げをためらっている経営者に伝えたいことはこれだけです。

値上がりした分を自社で吸収する → 粗利率が下がる → 経営が苦しくなる

価格転嫁する → 粗利率を守る → 経営が安定する

お客さんへの配慮は「迅速に伝えること」と「選択肢を与えること」でできる。

値上げすること自体が悪いわけではない。

今の時代、値上げは経営者の責任です。自分の身を守ることが、社員さんを守ることにつながる。まずは一歩、勇気を持って価格転嫁を検討してみてください。

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