決算書を読めるようになって気づいたことがある。
在庫は資産として計上されてるけど、実態は負債に近い。この考え方が経営を変えました。
棚卸資産1000万円を見て気づいた
決算書が読めるようになってきた頃、気になる数字を見つけた。棚卸資産が約1000万円ありました。
でも同時に、債務超過で手持ちキャッシュはほぼゼロ。この組み合わせを見た時、「これはさらにヤバい状況なんじゃないか」と思った。
なぜかというと、棚卸資産としてエントリーされているメンツを確認したら、もはやほぼ使うシーンがないものだったから。つまり1000万円という帳簿上の価値は実態と全然違う。
帳簿上:棚卸資産1000万円 → 資産がある
実態:ほぼ使わない在庫 → 実質的な価値はほぼゼロ
「この1000万円がキャッシュだったらよかったのに」と思った。
在庫は資産として計上される。でも使わない在庫は、実態として資産じゃない。むしろ倉庫の場所を取って、管理コストがかかって、価値が下がっていく負債に近い存在だった。
在庫が持つ2つの見えないコスト
在庫を多く持つことのリスクは、帳簿に見えないところにある。
① 管理コスト
在庫を保管するには場所が必要。倉庫のスペース、整理整頓の手間、棚卸しの時間。これが全部コストになる。
② 価値低下リスク
在庫は時間が経つほど価値が下がる。規格が変わったり、使えなくなったりする。帳簿上は1000万円でも、実際に売れる価値は全然違う。
在庫を多く持っておくことが「備え」に見えるかもしれないけど、実態は「キャッシュが在庫という形で固定されてる状態」です。その固定されたキャッシュは、別の用途に使えない。経営の自由度を下げる。
スポット発注に切り替えた。基本的に在庫を持たない
この気づきから、在庫管理の方針を根本から変えた。基本的にスポット発注にして、在庫を持たない運営に切り替えました。
変更前:なんとなく在庫を持っておく → キャッシュが固定される
変更後:注文できる最小量しか持たない → キャッシュが解放される
必要な時に必要な量だけ注文する。これだけでキャッシュの動きが全然変わった。在庫にキャッシュが眠らないから、手元のお金が増えていく。
ナフサショックで在庫を増やした判断は矛盾してる。でも理由がある
ここまで「在庫は持たない」と言っておきながら、ナフサショックの影響で今は在庫を増やす判断をした。矛盾してるように見えるかもしれない。
でも理由があってのことです。キャッシュとのバランスを見て、リスク許容度の範囲内で在庫を持った。むやみやたらに仕入れたわけじゃない。
今回仕入れた在庫の内訳:
・8割:秋までに工事が確定している案件の材料
→ キャッシュアウトするが、秋までに回収できる
・2割:どんな現場でも使う可能性が高い汎用資材
→ 回収できない可能性はあるが、汎用性が高いものに絞った
原則は「在庫を持たない」。でも例外的に持つ時は、回収の見込みと汎用性をシビアに判断する。この基準があるから、今回の判断も納得感がある。
身軽な会社でいたい
在庫管理に対する自分の考え方をシンプルに言うと、身軽な会社でいたい、ということです。
在庫を抱えれば抱えるほど、会社は重くなる。動きが遅くなる。変化に対応しにくくなる。逆に在庫を最小限にすることで、キャッシュが手元に残って、変化に対応できる体制を保てる。
ナフサショックみたいな予測できない事態が来た時、身軽な会社の方が対応力がある。在庫に縛られていたら、対応の選択肢が狭まる。
在庫は資産として計上される。でも、使わない在庫は負債だと思ってる。この感覚を持ち続けることが、経営の健全性を保つ一つのポイントだと思ってる。



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